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生理学。

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一昨日試験を終えたPhysiological Science。日本では生理学と言うらしい。私が取っているのはそのイントロクラス、Diet&Exerciseである。いやぁ、この授業を取っていると、成人病や肥満の恐ろしさ、そしてアメリカ食のすさまじさをつくづく思い知らされる。そしてアメリカ食と思われるものを食べない私でも、最近は甘いものを食べると、あぁ、インスリンが出始めたかしら?なんて余計なことを考えてしまうほど、授業に感化されている。元々体や美肌関係情報にとても興味があり、なおかつ栄養成分表を見ながらせっせと体にいい物を食べるようにしていた私である。なのでこのクラスはとても私の興味のツボに入る。

今まで何を学んだか全てを書くのはムリなのだが、お役立ち情報満載のクラスなので、少し生理学情報をお伝えしようと思う。まず教授が口を酸っぱくして言うのは、アメリカ人の食事とライフスタイルは群を抜いて最低だということ。「成人病になりたい?じゃ、アメリカへ来いよ!」と言って授業のはじめには生徒を笑わせていた。健康オタクだった私にとっては、この授業の内容は元々知っていた知識も多いが、アメリカ人の栄養に対する知識はかなり乏しいということを実感する。だがその反面、気にするところはやけに気にするのも単純なアメリカ人である。鶏はパサパサしたホワイトミートしか食べないとか、ダイエットXXXと表示されたものしか食べないとか、ファットフリー食品のみばかり食べるとか、レストランでオーダーするときに「脂っこい?」としつこく質問するとか(私はウェイトレス)、変なこだわりばかりがあるのも事実だ。私はいつもそういう変なこだわりに遭遇する度に、「何でも食べりゃいいんだって。お前らの場合、食べ過ぎと味覚が問題なんだって!」と言いたくなってしまうこともしばしばだ。(あ、言葉遣いが…。)

アメリカ人のコーヒーに入れるお砂糖の量は異常である。人口甘味料を3つも4つもコーヒー、そして緑茶に入れているのを見ると、それだけで私は喉元が気持ちが悪くなる。砂糖ではなく、人口甘味料が3つや4つ、どんな甘さになるのか想像がつくだろう。そういうシーンをバイトしているレストランで見かけたりすると、こんな味覚オンチなヤツに何の料理を出しても無駄だ…、とつい思ってしまう。そういう味オンチな人がアメリカには異常に多いと思う。アメリカに来ると、全ての国の料理が甘くなる気がするのは気のせいではないと思う。だからアメリカのレストランで、「とても美味しい!量も味も見た目も最高!」と思ったことは今まで一度もない。適当に美味しいな、と思うものにはお目にかかるが、日本のレストランの味と比べると、同等の味か、それ以下である。大抵のレストランのものは別に可もなく、不可もなく、と言った味である。50ドルくらいかけてイタ飯を食べたとしても、私が料理した方がいいかも、と思ってしまうことも多い。(ちなみにアメリカは食べ物が安いので、アメリカの50ドルの食事は日本の1万円料理かそれ以上だと思っていただいていいと思う。)

一度美味しいと思ったパスタがNYCであったが、それでも量が多すぎて、最後にはうんざりしてしまった。このポーションの多さもアメリカでは問題だと思う。教授も言っていたが、目の前に沢山料理を出されてしまうと、必要以上に食べ過ぎてしまう。アメリカのこの1つのプレートの量の多さ、お変わり自由のソーダがアメリカ人を不健康にしている、と言っていた。しかし大抵の人がそれに気がついていないのも現実だとも。教授が若かった頃はソーダはお変わりなんてできなかったそうだ。2杯目もまたお金を出して買う、それが当たり前だったそうだ。(ちなみに恐らく教授は私と同世代。)それは今ではお変わり自由ドリンクが当たり前になっている。そしてAll you can(日本で言う食べ放題)も問題。フリーでいくらでも食べたり飲んだりすることができるため、「じゃ、食べなきゃ」と思ってしまう心理が、一層肥満者層拡大に貢献していると教授は指摘する。油ギトギトのレストランのCM、子供を巻き込んだMcDonald’sのようなCMもアメリカ人を肥満へと導く道らしい。

そして何と言っても始末に終えないのが、気軽に食べれる口当たりのいい食事の方が、きちんとした食事よりも安く済んでしまうということ。つまりMcDonald’sなどでは、おなかをいっぱいにするには5ドルくらいで済んでしまう。ドリンクだってお変わり自由だ。それに引き換え、もし体にいい物を食べようとしたら、料理をする手間隙がかかる、料理方法を知らない、あるいはレストランに行ってそれなりの栄養の物を食べようとしたら、5ドルでは済まない。そうなると貧しい家庭や栄養の知識がない家庭では、必然的にcheap mealsを食べることになり、それが肥満増加へ拍車をかけていると言う。

そして食事の西洋化(と教授は呼んでいるが、実はアメリカ化だろう)が進むに連れて、いろいろな国では成人病が増えているらしい。テキストには日本女性の例が出てきた。ここ60年間で日本人の脂肪摂取量はマイナス10%から30%へと増えているらしい。(恐らくアメリカ人と比較してのマイナスだろう。)それに伴い、乳ガンを発症する人が増えてきたらしい。そして現在でも脂肪分を少ない食事をしている人の方が乳ガンとなる確率が、高脂肪の食事をしている人の半分である。これは乳がんは、脂肪と大きく関係しているからである。

細かく言うと、高脂肪な食事は、体脂肪の増加につながる。体脂肪は高いレベルのエストロゲンにつながる。そしてエストロゲンはがん細胞の発展と成長を促す、という仕組み。もちろんエストロゲンは、骨粗しょう症を抑えたり、血管拡張作用があるので、高血圧や心臓疾患も防ぐし、それ自体が抗酸化作用を持つ。だが多すぎると問題になる。つまり肥満は乳がんへの第一歩とも言えてしまう。アメリカの食事(高脂肪& high refined sugar)とライフスタイル(運動不足、移動は全て車)は、とにかく全ての人を病気へと導く道となってしまうらしい。ケーススタディでは、アジアに住むアジア人、そしてアメリカに住むアジア人を比較していた。すると、アメリカに住むアジア人は、アジアに住むアジア人よりも6倍の倍率で、乳ガンを発症してしまうそうだ。この問題はテストでも出てきた。双子の実験でも同様の結果になるらしい。あぁ、恐ろしや、アメリカンライフ。

私はファストフードを元々一切食べない、インスタント食品も年に数度ほどしか食べない、ソーダは全く飲まない人なので、幸いアメリカでもそういう高脂肪、高精糖 (= refined sugar)の物は食べていないので食生活によるアメリカ生活の直接的な被害は受けていないとは思う。しかし車生活のため極端な運動不足になってしまったのは確かだ。LAに越してきてから、町中と学校で歩けるようになったので多少は歩くようになったが(前の町では歩いている人がいなかったので不愉快になったが)、そして大分普通の人間らしい生活に近づいたと思うが、まだまだ日本にいたときよりも歩数は少ないと思う。前の町は歩くことができる環境が極端に少なかったため、自分がアメリカと言う国全体に飼い殺しにされている気分にすらなったものだった。飛行機に乗っているときに機内食を食べ続けて不快になる感覚、あの感覚はアメリカ車社会と似たり寄ったりだ。しかしこれもLAへ越してきてから、大分その気分は解消された。(もちろんそれでもLAもまだまだ車社会ではあるが。)

食事に関しては、私はアメリカの一般的な安い食事が苦手で本当によかった、と思う。確かにいつも貧乏生活だが、ハンバーガーなどがそれほど好きでないため、ファストフードへは行くことはまずない。日本にいたころからファストフードへ行くなんて、数年に1度程度しかなかった。こういうものがキライで私に与えてくれなかった母に感謝する。ちなみに母はインスタント食品も食べないため、私は高校を卒業するまでカップヌードルすら食べたことがなかった。お弁当は自分で作っていたし、学校の売店の物も手作りパン屋さんのお惣菜パンくらいしか食べたことがなかった。

こんな運動不足な今の状態の中で、安いからという理由でファストフードのモノを食べる生活をしていたら、教授の言うとおり、私は間違いなく成人病への第一歩を歩み出してしまう。本当に子供のときからの食生活の習慣は、今私を救っていると思う。私が育った頃は、日本がまだそれほど飽食でない時代だった。

教授曰く、アメリカ人風食事とライフスタイルは成人病になるには最高の条件だと言う。それは知識がないから起きてしまう現象だとも言う。だからこうやって生徒に正しい知識を与えるという点で授業をするのが好きだ、と言っていた。その後の人生に影響を与えられるかもしれないし、学生がもっとよりよく人生を生きられるかもしれないと思うと、やりがいもあると言っている。確かにこんなにかなり低い健康への関心の中で育ってしまっている学生が多い環境では、教え甲斐もあるだろう。

前にも書いたと思うが、実際この授業を受けた後、100ポンド(約45kgほど)減らした人がいたらしい。何でも肥満でいることと、運動不足でいることの恐ろしさを、授業を通して学び、一大奮起して生活改善をしたらしい。いやぁ、その気持ち分かりますー。私もこの運動不足状態だと、将来恐いことになるな、と授業を通してひしひしと感じてきている。人並みの体型の私がこう思うのだから、100ポンド減らせる人なら「成人病にかかった将来の自分」が簡単に想像できてしまうだろう。

ということでこの授業からはいろいろと運動と栄養、そして病気について学んでいる。ここで得た知識は誰にとっても知っておいた方が絶対にいい知識だと思う。そして知ることにより、今後のライフスタイルにも影響が出てくるだろうと思われる。まさに私は教授の思う壺。教授の狙い通り、私はすでに授業から影響を思いっきり受けている。甘いものを2つ3つ食べると(例えば竹の子の里など)、あ、血糖値が…、インスリンが出始めた?と思うと、必然的にそれ以上は食べなくなったりしている。根が単純なもので…。(苦笑)

授業内容に触れる前に前置きが長くなりすぎてしまったので、授業内容についてはまた後日。
皆さんも体にいいものを取るようにしてください。

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